遺品整理3日間の総括を書く。
1日目、2tを借りると聞いていたが用意されのはロングで、1度も乗ったことない上に、亀田とFはハイエースで現場に向かい、俺1人で現場に向かった。もちろんロングなのでパーキングは止められないし(彼らは知らない)、彼らに伝えたら、自分で探して止めてくれと言われ、土地勘のない都内下町で駐車場を探してたらロングがゆえに擦ってしまった。結果的に7万の損害が出た。自己負担は3.5万。200kgの業務用冷蔵庫があり、たまたま借りたロングにパワーゲートが付いてたためなんとか乗せることができたが、本来なら無理な案件。またそのロングが故に7万飛んでる。
2日目で終える予定が、結局終わらず助っ人のSGを呼んで2回廃棄場を往復しても終わらなかった。ここで亀田大場は終了、3日目は俺とSGとFで急遽やることになった。
3日目も時間的にギリギリで何とかこの日で作業を終えることができた。しかし、1度目は入る寸前にSGが止めてくれて回避できたが、2度目のトンネル問題が起きて損害自体は0だが精神的にすり減らして疲れ切った。幅4m程度の両サイドガードレールの200mの1本道で金曜日の夕方18時。対向と後ろから渋滞を起こして動けない為警察に交通誘導要請。30分後になんとか回避。思い返せばその日、レンタカーを借りる為に池袋近隣のコインパーキングを予約したが、初めてのロールーフ駐車場155cmで、デミオは150cmにアンテナが出る為念のため外した。始まりから既に車の高さに対しての警告だったのかもしれない。
結果的に50万の見積もりを出したが、実費60万でトントンで、10万お客さんに上乗せして会社の利益にはならなかった。彼は出来れば1日で片付けちゃおうとか言ってたが、蓋を開けてみれば丸3日かけて終わるかどうかの量だ。冗談かと思ったが本気でいってようなのでバカかこいつと思った。例えば電気配線の外し方やエアコンの取り外しや、水道関連など、遺品整理には様々な付随した知識が必要だが、そう言ったものが全くない。業務用冷蔵庫のコードをこのまま切ろうとか言ったり、蛇口が止まってるかも確認せずに洗濯機のホースを抜いたら、案の定閉まらず元栓を俺が締めるまで水が止まらず床上が浸水した。エアコンもYouTubeで調べて外せると言ってたが、結局その通りには行かずにフロンを垂れ流して管を切り裂いてなんとか外した。何もかも準備不足で楽観的すぎる。
時給はFが3000円、亀田2500、俺1900、SG1500、大場1350。3000円が適正かは分からんが、仕事を取ってきて客とのやりともあるFが高いのは理解できる。問題は仕事量的に大場と変わらない亀田が俺とSGより高く、大場の倍近いのが理解できない。また飛び入り参加で1回目のSGが1500なのは分からなくもないが、仕事量からすると適正ではない。唯一トラック免許を持っていて2tを4往復してロングも乗った俺が亀田より低いのも意味が分からないし、それに対する危険手当もない。1900だと日当1.5万で普段の仕事と変わらない。3日で4.5万とした場合3.5万の支出がある為実質1万の儲け。浦安2往復と新宿1往復の交通費は出ない為ガソリン代諸々含めると5000円。これは仕事ではない。長年会社にいて近しい人には問答無用で高く、何も言わない新人には半額。少なくともあの現場においては全員フラット、これは身内同士の仲良し経営ごっこだ。
前提として、俺はFは嫌いではないし、経営者としての有能な面も多々あるのを知ってる。性格も好きだ。ただ、やはり最初から違和感を感じてた点は大きく間違ってなかったようだ。というのもSGにも我々会社のことを詳しく話したのだが、大方同意見だ。
1つに幅広く事業を展開しすぎている点がある。Fが主軸としてやりたいのは上場企業H社と提携をした上でのデジタル墓参拝システムの開発と営業。それに加えて立ち上げ当初にやっていた遺品整理、S寺浄苑の納骨堂管理業務に加えて、俺がやることになってる墓じまい、またそれに付随する遺骨の洗浄分骨。加えて、案件は未だ0だがお墓の清掃代行と上野の某寺院の永代供養開発事業。
この中で利益になってるのは現状S寺からの委託料月50万と墓じまいが月50万ぐらい。もちろん、人件費や実費で飛んで会社の利益はほぼ0。驚くべきは、この会社のメンバーはFと俺と亀田と大場と西尾の5人だ。亀田はNの会社の業務もやってるし、俺は一部の墓じまいとたまのたまの遺品整理だけ。西尾はS寺浄苑の業務限定だ。手を出しすぎだと思うが、本人は何も感じていない。
また、先程の車の購入や商標登録や事務所や許可など、形から入る癖がある。こんな小さい会社では絶対に間違ってると思うのだが、母親Nの資金源が太いのもあり、それがなせてしまうのよくない。
メンバーを固定してやる癖がある。どう考えても遺品整理に関してはプロを雇うか、墓じまいにしろ他のものにしろパートで雇うのが健全だと思う。これは俺も悪いところがあるし、俺に仕事を与えようとしてくれてる部分もあるんだけど、俺を雇うより他の安いパートを雇った方が多分うまく行くと思う。でも彼は会社はチーム、団結力が命と言ってるからそれはやらないんだと思う。
これは主に目に見える外側からの評価。
彼は発想力と行動力物怖じしないメンタルを持ち合わせている。一言で言うと起業家向きの性格だと言える。
しかし詰めが甘い。目標を達成するために、大まかな最初の動きや設計はできるが、それを実働で動かすための細部の調整が苦手だ。例えば、仕事を取る、車を用意する、廃棄場を用意するまではできても、遺品整理現場での舵取りやリスク回避は苦手で、物事を安易に考えやすい。
反省するような仕草もあるが、根本的には自分に自信があり、プラス思考で自分が信じたことを疑わない。例えば遺品整理現場では、見積もりや工期の見立ても甘く最後まで"余裕で終わるでしょ"という感覚を持ってる。墓じまいでも商標登録でも、なんとかなるっしょ、失敗したらしたでええやん、と言う考えが滲み出てる。例えば、H社のような取引先の反応を見て即座に彼らは俺の事業に食い付いた、これは絶対行ける、と判断する。しかし、実際はそんなこともなく話が進まない、思った反応ではないということが結構ある。
有名な経営者への憧れや、法人会の経営者とのつながりが深く彼らに対する自己の投影が多い。例えば、有名経営者の本に"事業はチームの団結力が全てだ"と書いてあれば、それをそのまま受け取る。もちろん間違いではない、ただ、それはもっとも抽象的で究極な発言であって、そこに至るまでには地道な作業があり、団結力が大事な理由は他にあるはずだ。何も団結力が大事だから、じゃあご飯にたくさん行くとか旅行に連れてくとか、そんな話ではない。もっと大事なものがあるのはある程度の思考力があれば分かることだ。彼の思考は幅広く浅いが、深くない。考え切ることができない。
経営脳が強く、意外とシビアなところがある。例えば友達同士でやるのであれば、時給日給以外に何かをプラスしたりするのが常だと思う。また、それを期待して入ってきてる面もある。もちろん、経営としては時給で契約は成立してるし、従業員と経営者の関係として何も悪くない。ただ、それは友人身内以外のパート従業員にすることであって、仲間や身内であれば多少の金を出す必要があると思う。それは金でなくても飯でも何でもいい。過去に友人3人を雇ったが、その1人が会社を出て転職した会社先に、Fの会社よりいい条件を提示して残り2人を引き抜かれたいうことを聞いた。仲間であるのに経営上の扱いはただの雇用パートと変わらない。それが雇われる側がイマイチFの会社に残らない所以だと思う。ただ、普段からFは人に奢るしお金も出し惜しみしないし全くケチな人間ではない。とにかく気も使うし、過去の従業員にはオーダースーツをプレゼントするなど面倒見が良いところも事実ある。
